アルスラーン戦記

大陸公路の中心に位置し、東西の物資が行き交うことで栄華を極めた国家、パルス王国。その第18代国王アンドラゴラス三世は、圧倒的な軍事力をもって他国の侵略を跳ね除け、奴隷制度によりパルス全土を統治していた。14歳になった心優しき王太子アルスラーンは、侵略してきたルシタニアとの戦争で初陣を飾る。しかし、ルシタニアに協力している銀仮面の策略により、パルス万騎長カーラーンの裏切りに遭い、パルス軍は総崩れし、多くの万騎長が戦死した。

アルスラーン

私はおぬしの忠誠を求める代わりにおぬしに充分な代償を支払う。
私がルシタニアを追い払いバルスの国王となったあかつきには――
ナルサス卿 おぬしを宮廷画家としてむかえよう

私はルシタニアの高名な画家に死に顔を描かれるよりナルサスに生きた姿を描いてもらいたい

(私はあなたの父王に嫌われております
その私を殿下の幕僚になさればご不興が深まり殿下のお為にもなりませぬ)
「そんなことは問題にならぬ
私もダリューンも父上に嫌われておる
どうせなら、仲良く嫌われようではないか」

パルスの民をそのような目にあわせるわけにはいかぬ。そのためにはどうすればよい?
おぬしたちの力を、未熟な私に貸してくれ

ナルサス

軍の指揮者たるものは、もっとも弱い兵士を基準として、それでも勝てる戦法を考えなくてはならないのです。これが一国の王者ともなれば、もっとも無能な指揮者でも敵軍に負けないよう、あるいは戦わずともよいよう方策をめぐらすべきなのです。

芸術は永遠、興亡は一瞬

ひとたび隠者としての生活を捨てたからには、器量の優れた君主を持つことが、生涯の望み。いま、私にはそれがあるのに、みすみすそれを捨てる気には、残念ながらなり申さぬ。

毒蛇でも、財宝の番をするのに役に立つこともある。そう思っておればよいさ。

ルシタニア軍が三十万いるとして、ひとりで五万人かたづければいいわけだ。ずいぶん楽になったではないか。

失礼ながら、王者たるものは、策略や武勇をほこるべきではありません。
それは臣下たる者の役目です。

ダリューンよ、おれはけっこうあの王子の器量に期待しているのだ。
そしてその期待に忠実でありたいと思っている。

ダリューン

年端もいかぬ少年を相手どるだけが、きさまの武勇か。

私の友人で、私の知るかぎり、あれほど智略にとんだ男はおりません

よくもそう次々と奇手奇策が出てくるものだな

エラム

ナルサス様が絵まで天才でいらしたら、かえって救いがありません。

ここからはダイラムの旧領主、ナルサスさまのお住居だ。
招かれぬ者が境をおかすことは許されぬ。けがをしないうちに立ちされ。

ギーヴ

神々はいつだって間違うし、間違った結果を人間に押し付けるものさ

まあ、詩人としてはたしかに未熟でござるが、かさねていえば、美と正義を愛する心は、いにしえの大詩人にもおとらぬつもり。
であればこそ、つごうよくあなたをお救いできた。

その姿は糸杉のごとくすらりと伸び、黒き髪は夜空の一部を切り取り、瞳は緑玉をしのぎ、唇のあでやかなることはバラの花びらが朝露にぬれるに似て・・・・

おい、よしてくれ。おれは不忠者だが、美人に剣をむける気はないよ。

そこの美女・・・そこの絶世の美女!

そういうのを「奴隷根性」というのさ
あんたみたいに献身的な人間の存在が身分の高い連中をのさばらせる
連中をいい気にさせて結局のところあんたの仲間たちを苦しめるんだ
そんな役回りは俺はごめんだね

スポンサーリンク